にかほ市 木村左官の施工日誌 【ログハウス新築基礎工事】
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木村 左官
090-2996-0398
7:00〜19:00
不定休
秋田県にかほ市象潟町字大塩越103
2012/03月【ログハウス新築基礎工事】
家を自ら建てるなんて無理無理〜〜。んな事出来るわけね〜よ!・・いやいやそれが出来るんです!いいえ正確には一般の方でも出来るように加工されたキット、DIYで建てられるログハウスがあるんです。今回はその新築工事に関わらせて頂けて大変嬉しいです。
御家族での住居、はたまた趣味の部屋を作ったりと様々なスタイルに対応するログハウスですが、一番は自ら建てるという事で愛着が湧きます。そして建てられるという事は、家の仕組みが分かるので今後リフォームや補修なども自分でできます。
安く建て、安く維持し、高い愛着という特別な空間が生まれるのです。
工事前写真です。ログハウスという事で今回は通常の倍弱の基礎高さがあります。そしてこの周辺地域には珍しくベタ基礎です。さてさて出来上がりまでドキドキしますね。
2012/03月【ログハウス新築基礎工事】
ベタ基礎は布基礎と違い残土は2倍出ます。でも単に2倍出るという事ではなく、排出する手間も2倍かかるというわけです。今回のサイズであれば布基礎の場合、床掘りは半日かからない程度で終わるのですが、1日弱かかってしまいました。
しかし掘って気付いたのですが・・いや正確には予測していたのですが、案の定ここの地盤は海砂・山砂の半々で少し頼りない地盤でした。海砂100%であれば地盤改良しないといけませんが、山砂混じりなので辛うじて大丈夫でしょう。
2012/03月【ログハウス新築基礎工事】
砕石を敷いていくのですが、布基礎に比べ倍以上使いますのぅ〜〜。そらそうでしょう残土が倍出たならコンクリや砕石が倍入るという事なので(笑)
こういう地盤の場合は、まず砕石の一転び分(30mm〜40mm)は砂の地盤に埋まっていくので今回の予定だった砕石厚120mmという厚さも最終的には150mm〜160mmになるだろうと思っていましたが案の定そうなったようです。いや、むしろそう予定しておいて良かったです。何故なら今回は・・
・地盤改良をしていないこと
・地盤が軟弱(液状ではない)であること
・安価、尚且つ高耐久を施主様が希望
という事で私達にできる工事といったら砕石を厚くする事でした。コンクリだけを厚くすれば総重量が大幅に増し、地盤が耐えられなくなって基礎が傾く危険があるのです。基礎はいかに硬くするか?ではなく、いかに地盤に荷重を分散させるか?の方が重要です。
転圧後に量ってみたら150mm以上の厚さが確保されました。
当初計算した総量よりダンプ2台分多く使いましたが、お客様が喜んでくれるならばこの程度はサービスです(^o^)
2012/03月【ログハウス新築基礎工事】
さて次は土間シートを敷いて、外周の捨てコンをします。
手持ちのシートがなくなったので建材屋さんに買いに行ったら色の違う物でした。ですが重要なのは厚みです。土間シートの場合は0.15mm厚が基本です。というよりその厚みでなければダメなんです。
しかし建材屋さんから
「この厚いのでいいの?高いよ?」
「え?つーかこれじゃなきゃダメじゃん。この隣にある薄いのはただの養生シートだべ」
「・・それが殆どの人はこの薄いの使ってるよ・・」
「本当に!?だってこれ(薄いシート)は土間シートとして使っちゃいけないんだよ!じゃ何!?皆そうやって適当にやってんの!?」
「・・んだ。ダメなんだけどね・・」
というやり取りがありました。
いや〜適当振りは多少知っていましたがここまでだとは・・隠れる所はなんでもいいんでしょうか?設計図には土間シート厚0.15mmと記載されているはずです。しかし実際には用途の違う0.07mmの養生シートを使うとは・・
捨てコンは目印をつける為だけの存在です。なので外周のみの捨てコンに留めておきます。この捨てコンは材料と手間とかかるのでやらない業者も結構います。しかしどんなに慣れていようと、この捨てコンなしでは「精度」がでないのです。
捨てコンしたからといっても+−10mmのズレは普通によくありますが、それが捨てコンをしないと余裕に20mm30mmとずれます。たかが10mmという小さい数字でも、極力少なくする為に態々一手間を加えるのです。
それとは逆に全面捨てコンをする業者もいますが、それではお客様の負担があまりにも高くなります。確かに全て捨てコンすると歩き易いし鉄筋も施工しやすいです。しかし材料と均し手間が今回の3倍以上かかりますのでそれが全て工事費となるのです。
より良い仕事をする為に手は抜かない!しかし技術と経験でカバーできるなら極力節約する
。に尽きますね。
2012/03月【ログハウス新築基礎工事】
高基礎なので鋼製型枠2段積みです。木枠でやれば綺麗で簡単にいくのですが、そうなるとコンパネが多量に必要になってくるので工事額が高額になってしまいます。なので基礎を木枠でやる業者には「型枠損料」なる多額の名目があるはずです。なのでせめて外側だけでも節約しようとこういう施工になりました。
鉄筋は布基礎の倍以上使います。
ベタ基礎って内部にコンクリートを打ってるだけでしょ?なんて仰る方もいますが、そもそも仕組みが違うので別物です。
2012/03月【ログハウス新築基礎工事】
いつでもコンクリートが打てる状態にはなりましたが、打設は物凄く大変な作業になりそうです・・
鉄筋は30cmピッチのベース120mm厚という状態は問題ないようです。
というか何!?生まれて初めて盗難に遭いました(ーー゛)鉄筋切りともカットベンダーともいう手動の鉄筋切り(曲げ)の器具ですが、大した物でもないので現場に置いていたら無くなってるんです!まあもう一個あるしオークションでも大した金額の物でもないので仕事には痛くも痒くもないのですが、盗むという陰険な行為が非常にムカつきます!消去法で考えると目星はついているのですが「お前だろ!?」なんて言えませんもんね(笑)
2012/03月【ログハウス新築基礎工事】
ベース打設から雨続き・・案の定人工の池が出来ました(笑)見た目を気にして小さい穴しか作っていないので、家庭用のポンプで吸い上げます。全部出るまで半日かかりました・・・
さて・・立ち上がりの枠が気になります。いくら予算削減とはいえ鋼製型枠と木枠との併用はリスクがかなりあります。同素材の枠であれば専用の金具があるので組立ても簡単にできるのですが、そうなると外側も木枠になり予算も跳ね上がります。
それに加え鋼製の方は2段積みと来たもんだ・・鋼製の2段は非常に危険なリスクがあります。そう今回はリスク×リスクの危険地帯です。
不安だらけで食が進みません(笑)
2012/04月【ログハウス新築基礎工事】
まず枠が組みあがりました。いざ打設したらいきなりパンクしました!!パンクとはコンクリの圧が枠の保持力を超えてしまい、枠が壊れてしまう現象です。
心配していた現象がこうも簡単に現れるとは・・やはり安くあげようと無茶な施工をした間違いでした。私は自信があります!この同じ枠の組み方でパンクさせない業者はいないと(笑)それほど左官屋・型枠屋が嫌がる枠組でした。しかしこれをなんとか攻略してお客様に還元できればどれほどいいことか・・とパンクしてもその想いは代わりませんでした。
2012/04月【ログハウス新築基礎工事】
普通こうも簡単にパンクしたら、高額になっても外側もコンパネで組み直すでしょう。しかしそれではお客様の負担より自分の儲けという「負け」な気がして気に入りませんでした。型枠に詳しい方々から情報を得て、これ以上はどうしようもないだろうという状態にまで補強しました。
アンカーの田植えはよくありません。コンクリートを打設してからアンカーを手で入れ込むことはそこだけコンクリートが弱くなるのです。とは言っても打設前に止める方法は兎に角手間がかかるので正直どの業者もやりたがりません。しかし今回は別です!手間をかける価値のある現場なのです。
分かる方は分かると思いますが、丸セパを使っていません。というより片側が鋼製型枠なので使えません。そして基礎高さは700〜あります。そして鋼製の2段めは一番圧のかかる高さ300位の所です。
ドキドキというより戦々恐々としながら打設しましたが、それでもパンクとまではいかなくとも広がりました。これ以上不可能な枠組みだったのでもう正直にお客様に話してハツって補修するなり検討しようと思いました。施工が決して綺麗ではありませんですが、腹が立つというよりもやりきった達成感の方が勝っていました。
2012/04月【ログハウス新築基礎工事】
枠を外したら余計立ち上がりの膨らみが目立ちました・・気にいらない・・
施主様は毎日来るわけではないので知らない内にハツッて補修かけようか?とも悩みましたが、そんな勝手な事されたら私なら腹立ちます。やっぱり実際に見て頂いて、どうするかご決断頂こうと思いました。
そうしたら強度上がっているのでこのままでもよしと相成りました。膨らんだという事はその分コンクリートが通常より多く入っているので強度が上がっているのです。数量3,75予定だったのが4,25弱入りましたし・・ただ施主様がとにかく理解のある方で良かったです。そういう方だったので正直に報告・相談して本当によかったと・・あのまま勝手にやっていたらこの問題をクリアしても自分を許せん!と後悔したでしょう。
最近の天端はレベラーという材料でやるのですが、施工が簡単な分精度が悪いです。今回は基礎パッキンを使わずに土台をじか置きするので、昔ながらのモルタルとしました。天端モルタルは手間がかかりますがその分精度が出ます。完璧に100%天端と土台が密着するか?といえば難しいですが、レベラーとはかなり開きがでます。
天端モルタルの場合は1日後にはいたるところにひび割れが現れますが、それは問題ありません。横からの力には弱いでしょうが、役目としては上からの力に強ければ大丈夫なのです。
2012/04月【ログハウス新築基礎工事】
換気口は200径で、あまり見ない物です。普通は150径で空きっぱなしの物が多いのですが、今回は開閉式をご希望でしたのでその条件下では200径しかありませんでした。
業者の皆さんや新築をお考えの皆様、断熱やらなにやら謳うのはいいです。しかしスタイロフォームを張ったり色々する前にとにかく基礎内部の温度を下げない方法を学んでください・・スタイロフォームを基礎に張っても、基礎パッキンや換気口が空きっぱなしで寒い空気が出入り自由じゃないですか?それで何を断熱しているつ・も・りですか?昔のように内部が土の場合は湿気ないように換気口は開けっ放しにしなければなりませんが、今回のようにベタ基礎や布基礎でも内部コンクリ打設している場合は特に湿気は気にしなくともいいので、温度管理に気をつけていれば大丈夫です。開閉式は寒くなってきたな〜と思ったら閉められるので、これだけで断熱と言えます。
浴室の床が超高い!それもそのはず高基礎なのでこうなるのです。
私達はひとまず完了ですが、まだ上物が完了でないのでお客様がやっぱし補修!ここ気に入らない!となればこちらは喜んで応えなければなりません。そういう意味では住み始めるまでは完了とは言えません。そういう気持ちは常に持ち続けなければと今回の現場で学びました。
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